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新型コロナウィルスが金融市場で猛威を振るっていて、世間は戦々恐々としていますが、
伝説のディーラー若林英四氏は、昨年6月のセミナーで株とドル円の暴落を予測していました。






その予測を要約すると、次のとおり。

(米国株)
  • 米国企業は自社株買いを積極的に行い、自己資本を減らしてきた。このような状態で、もし何か大きなショックが来たら、持ち堪えられない企業がたくさん出てくる。
  • 企業の真の価値は解散価値に現れるが、日本の株価は解散価値に対して1.3倍程度。これに対して米国は3.3倍。価値の3.3倍も買われているのだから、下げは非常に大きくなる。 
  • チャート的には、下げの着地点は5000ドルとなる(リーマンショックを下回る)。
  • ナスダックは昨年の8月31日、S&P500は昨年9月21日、そしてNYダウは昨年10月3日に高値をつけた。これまで異常な上昇を続けて来たが、ここが天井だろう。

(日本株)
  • 日本株は、日銀が買い支える粉飾の株。そんな株は、誰も買わない。世界で最も筋の悪い株であり、当然売りだ。
  • ただ、現状、解散価値の1.3倍までしか買われていないから、壊滅的な暴落には至らずに済むだろう。
  • 日経225は、2023年に13000〜14800円まで下げるだろう。 

(ドル円)
  • ドル/円は約2年間、小動きが続いている。小動きの後は、円高か円安のいずれかに大きく動く。20円幅で動くだろう。 
  • 米国の景気が後退局面に入り、金利が下がり、株価が暴落する中で、米ドルだけが買われるなどということが、起こるはずがない。
  • 1ドル=110円前後を起点と考えれば、90円になるということだ。
  • 日柄を見ると、2011年10月31日の75.53円(史上最安値)から31四半期(7年9ヶ月)後が2019年7月31日(31は黄金分割の重要数字)。この辺りからドルの下げが加速するだろう。
  • そして、2021年の初めまで下げ続け、1ドル=90円前後まで行く。
  • 最終的には、2023年9月に65円まで下げるだろう。

 (ユーロドル)
  • ユーロ=マルクである。EUは、ユーロという名のドイツ通貨を使うドイツ帝国なのだ。
  • ドイツは、デフレの国である。超インフレを経験しているため、絶対にインフレにならないような政策をとる。だから、ユーロは、放っておけば上昇する。
  • 今後、ユーロは暴騰する。これから5年半、上がり続ける。ターゲットは、1.6ドル近辺。 

(ユーロ円)
  • 日柄を計算すると、2019年6月が底となる。
  • ただし、ドル円との整合を考慮すると、2020年6月かもしれない。



日柄に関しては外れていますが、私は黄金分割なんて全く信じていないので、それはむしろ当然だと思っています。

重要なのは、株とドル円の暴落を的中させたことです。

世界の株は暴落する運命にあり、そのきっかけを待っていた。新型コロナがそのきっかけとなった。
それが今起きていることだと思います。



株の暴落を予測していた人は他にもいたかもしれませんが、若林氏はなんの迷いもなく確信していたところがすごいと思います。

NYダウの1日の下げ幅が史上最大となるような状況になってくると、若林氏の他の予測にも注目せざるを得ません。

つまり、
  • NYダウの下げの着地点は5000ドルとなる(リーマンショックを下回る)。
  • 日本株は、壊滅的な暴落には至らずに済むだろう。
  • ドル円は、2021年の初めまで下げ続け、90円になる。最終的には、2023年9月に65円まで下げるだろう。
  • ユーロドルは、今後5年半、上がり続ける。ターゲットは、1.6ドル近辺。 
  • ユーロ円は、2019年6月または2020年6月が底となる。
という予測です。

日柄については既に外れているので、誤差を大きく見るほうが良いと思いますが、レートのターゲットが的中するとしたら、ちょっとゾッとしますよね。

これらの予測を踏まえてざっくりとした戦略を立てるとすると、こんな感じでしょうか。
  • 株は、売り。買うなら、NYダウではなく、日本株の方がまし。
  • ドル円は、売り。
  • ユーロドル・ユーロ円は、買い。
トラリピストとしては、配当やスワップがマイナスの方向となるので、やりにくいですね。

ドル円65円、ユーロドル 1.6ドルを想定して、プラススワップの方向にトラリピを仕掛けるという戦略になりますかね。



ちなみに、若林氏は、著書「黄金の相場予測2019 パーフェクト ストーム」の中で株とドル円の暴落について詳しく説明しています。