ポン太です。
前回は、FXで有名なひろぴーさんの「少額でも月30万円儲かるビットコイン革命」をレビューしました。
今回は、うつ病で会社を辞めてニートになったが、仮想通貨で億り人になったというポインさんの著書です。
「仮想通貨1年生の教科書」の概要
(億り人になった経緯)
- 2017年1月に50万円を借金して、リップルを0.6円で80万円買った。3月以降、リップルは100倍近くに暴騰。
(売買テクニック)
- あらかじめ、いくらで買っていくらで売るかを決める。
- リスク分散のためポートフォリオで運用する。①ビットコイン(リスクレベル小)、②時価総額10位以内のアルトコイン(リスクレベル中)、③時価総額11位以下のアルトコインおよびICO(リスクレベル大)。
- 自分のポートフォリオは、リップル25%、ビットコイン20%、イーサリアム20%、ネム10%、ネオ5%、ビットコインキャッシュ5%、その他(リスクレベル大)15%。
- 時価総額は、コインマーケットキャップというサイトで確認できる。
- 数回に分けて指値で買い下がるのが有効。ビットフライヤーは、ビットコイン・イーサリアム・ビットコインキャッシュのみ指値可能。ビットバンクとZaifは、ビットコインおよび扱っているアルトコインすべてが指値可能。
- Zaifは、自動的に積立を行うサービスも提供している。
- 主要な安値を結ぶサポートラインを引き、その近辺に指値を入れる。
- 上昇トレンドラインの近辺に指値を入れる。
- 下落トレンドラインをブレイクしたら、買う。
- 歓喜で売り、悲鳴で買え。
- 初心者は、レバレッジ取引に手を出すな。
- 取引ルールを作り、ルールを守る。
(トレンド活用術)
- 旬のテーマに沿った仮想通貨に資金を振り向ける。
- ビットコインドミナンス(ビットコイン支配率。仮想通貨市場全体の時価総額に占めるビットコイン時価総額の割合)を見て通貨の旬をつかみ、ポートフォリオを調整する。
- 2017年は、①ビットコイン上昇、②メジャーアルトコイン上昇、③マイナーアルトコイン上昇、④仮想通貨市場全体が暴落(調整)という流れが、半年周期で起きた。
- ICOには夢があるが、ハイリスク。プロジェクトメンバーが夜逃げするケースも。
- ICOトークンは、上場直後に高騰し、しばらくすると沈静化する。
- ICOに参加するには、①指定された仮想通貨(イーサリアムが多い)、②自分で秘密鍵を管理できるタイプのウォレット(マイイーサウォレットなど)が必要。取引所のウォレットから送金してしまうと、トークンを受け取ることができない。
(リスク管理)
- 1password、1astpassなど、パスワード管理アプリを導入する。
- 2段階認証を必ず設定する。機種変更後はログインできなくなるので注意。対策は、①QRコード画面のスクリーンショットを保存、②別のスマホやiPadでQRコードを読み取っておく、③バックアップキーをメモしておく。
- 外部にウォレットを作成し、自分で管理する。BRD、Bitcoin.comWallet、Ginco、ToastWallet、NEMWallet、もにゃなど。
- 自分は、①取引ように取引所のウォレット、②買い物用にスマホのウォレット、③ガチホ用にハードウェアウォレットを使っている。
- 送金ミスを防ぐには、QRコードの利用が有効。
- 秘密鍵は、紛失しないように厳重に保管。
- フィッシングサイトに注意。検索結果で「広告」マークのついたサイトはクリックしない。
- 損切りのルールを決めておく。
- ポートフォリオに日本円を入れておくと、暴落時に買い増しできる。
- パンプ&ダンプとイナゴタワーに注意。
- 長期投資なら、定期積立もオススメ。
(情報収集術)
- ツイッターは、仮想通貨取引の最強情報ツール。実践的な情報はコミュニティからもたらされる。そのキーマンをフォローする。デマや詐欺には注意。
- 個人ブログ、ニュースサイトなども活用する。
- オフ会、ミートアップでは、スキャマーに注意。
- 渋谷のnem barや赤坂のサンタルヌーは、仮想通貨愛好者が集う店。
- 情報は、発するところに集まる。リツイートでもいいからツイートしよう。
なお、本には、コミュニティーのキーマンや参考となる個人ブログ、ニュースサイトなどが具体的に紹介されています。
「仮想通貨1年生の教科書」の評価
ポインさんの仮想通貨トレードは、ひろぴーさんのそれとは全く違います。
- ひろぴーさん=レバレッジ取引 スイングトレード テクニカル分析中心
- ポインさん=現物取引 中長期保有 ファンダメンタルズ分析中心
私としては、今回は、退職金運用の一部として仮想通貨現物買いを検討しているので、ポインさんの手法の方が参考になるはずです。
実際、ポインさんのポートフォリオが紹介されていて、それは参考になりました。
でも、そのほかは、私にはあまりピンと来ませんでした。
トレード手法も、「数回に分けて買い下がる」とか「サポートラインやトレンドラインで指値」とか、非常にシンプルで、トレーダーとしてはかなり初心者のようです。
ファンダメンタルズ分析(どの仮想通貨が有望か)も、感覚的なものに過ぎず、根拠が薄弱です。
ビットコインドミナンスの話も、2017年たった1年の分析ではなんとも言えません。
仮想通貨億り人は、大半がこういう人たちなんでしょうね。
前々回にも書きましたが、仮想通貨は株式投資に似ていることがよくわかりました。
もちろん、仮想通貨が高騰すると見込んで投資し、高値までホールドした判断力は、賞賛に値します。
また、現状では、これで十分というか、これが王道なのかもしれません。
NASDAQは、ITバブル破裂の後、3年ほどで底を打ち、現在はITバブルの高値の約1.5倍です。
もし、仮想通貨が人類にとってインターネットを超える発明なのだとしたら、2017年末〜2018年初の高値をやがて軽々と超えていくでしょう。
それを前提とすれば、本書は非常に役立つ道案内になります。
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